それまでの母屋は、工房兼住まいの
2間*6間半の木造2階建。
居住部分はいわゆる1DKだった。
このたび、先に陶芸工房を独立したのに
続いて今度は母屋の増築。
家族の成長に伴い手狭になったことと
新たな家族が加わることになり
絶好のタイミングだった。
手前側と奥とでは(南北方向)に
かなりの高低差があった。
今回は、基礎の高さのレベルを
それぞれ変えた。
高さのレベルの違いを
木構造で調整した。
重要な部分はなんと言っても
既存建物との取付の部分。
構造的に強固にすることはもちろん
雨漏りの要因になりそうなところでは
念入りにチェックする。
ここで “外断熱工法” のジャンルの
ひとつになる “屋根断熱” をご紹介します。
工程順に
1.地垂木を流し、野地板を張る。
(ここでは軒先を出さない)
2.断熱材を敷き込む。
(厚40㎜発泡ポリスチレン)
3.本垂木を流す。
(垂木の二層目。ここで軒先を出す)
4.二層目の野地を張り
以降は屋根材を葺いていく。
簡単に言って
屋根の工程を2回繰り返し
材料と手間を惜しまないことで
従来より断熱性と気密性が圧倒的に向上し
効率的な温熱環境を保てるようになる。
ごくごく素朴で落ち着いた仕上とした。
周囲に違和感なく溶け込むイメージで
杉板を南京下見風に貼った。
塗料:ステンプルーフ3回塗り
玄関とは別に
お父様の車いす対応の
土間コンクリートのアプローチ。